ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ

うちの婆ちゃんは、ひっそりと生きてきた。

自分の老化が家族の負担にならないように。

文句一つ言わず。何も望まず。ひっそりと生きてきた。

自分が家族の負担にならないように。

そんな婆ちゃんも介護が必要な体になり、一人でトイレに行くのが不可能になってしまったんだ。

一人でトイレに行くとズボンも手も汚してしまうから、家中がウンチだらけになってしまうんだ。

だから、オムツに排泄するようにお願いしたんだけど、婆ちゃんが初めて嫌がったの。

オムツに排泄してくれれば、オムツの交換と婆ちゃんの掃除だけで済むから。

でも『オムツになんかしでぐねっちゃやぁ』『一人で何もさいねぐなってしまったぁ』て泣いちゃうんだ。

誰も居ない時に一人でトイレに行っちゃったら、転んで骨折しちゃう危険もあるから、オムツに排泄してくれたら安心なんだ。

でも、ひっそりと生きてきた婆ちゃんが泣くほど嫌なことをさせるのは、ホントに辛くて、毎日家中がウンチだらけになってしまうと母親が大変だし。

でも、婆ちゃんはコッソリ自分でトイレに行こうとするんだ。

だから、婆ちゃんにはホントに申し訳ないんだけど、心の中で泣きながら何回も謝って、婆ちゃんがトイレに行こうとするのを引き止めるんだ。

婆ちゃん、お願いだからオムツにして。お願いだから

あと何年生きるかわからない婆ちゃんだけど、そんな婆ちゃんの好きなようにさせてあげられないのは悲しいけど、オイラは婆ちゃんを引き止めるんだ。

婆ちゃん、ホントにゴメンナサイ。